震災後よくみられた症状
私共、ハンズオン五橋本店は、3月11日の東日本大震災後、3月15日より診療を再開したが、その後、患者が訴えた症状に特徴があったように思われる。まず、再開直後は、震災による家財道具等の片付けで腰を痛めた方が多数来院した。4月になると、顎関節症による開口障害と頚部痛、肩凝り、頭痛が最も多かったように思う。これらの症状はいずれもストレス(精神的要因)が深く関与していたのではなかろうかと思う。
問診などによる推測ではあるが、顎関節症は、当時の多発した余震からも、地震に対する恐怖心で歯を噛みしめてしまうといったことが原因であろう。頚部痛、肩凝りは、震災の影響に対するストレスの蓄積が原因であろうと考える。実際、海外での研究や昨年私共(東北大学研究グループ)が発表した頸部痛に関するPET研究において、精神的ストレスと頚部痛、腰痛などとの関連性は周知されている。
震災後9か月近くが経った現在でも、東北地区では、体の不調の改善、精神的なリラクゼーションを求め、震災前より多くの人々が各地域の治療院に来院しているようだ。
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