脊柱(背骨)・骨盤の歪みの原因 1
ヒトの脊柱・骨盤が歪む原因は様々である。例えば、立ち仕事をする人では右か左かどちらかに重心を傾けて(休めの姿勢)作業をする人や中腰の姿勢を多く取る人などがいる。
もし左側に体重を掛けて長時間立位を保つと、右側と比べ左の腰部筋群を余計に使うことになる。また、骨格構造では、左の股関節、仙腸関節で上半身の重さを支えることになる。つまり、このような立ち方をすると、ただ立っているだけでも骨盤・腰椎の歪みをつくってしまうのである。腰椎・骨盤に歪みが生じると、ヒトは二足動物であるがゆえに、首や肩を傾けて重心を維持しようとする。これを補正作用と言う。従って、立ち方一つで背骨全体に影響を及ぼしてしまうのである。
座り仕事が多い人(事務職など)では腰椎生理的彎曲(腰の正常な反り)に異常が起こりやすい。長時間腰を反らせて座り作業をすることは困難であり、いつの間にか腰を丸めて作業をしてしまう傾向にある。そうすると、腰部筋が弱くなり腰椎の正常な反りが減少してしまう。その結果、腰椎後部の関節が引き伸ばされ、ギックリ腰を起こしやすくなったり、慢性腰痛になったりしてしまうのである。また、椎間板にかかる負荷が増加し、椎間板ヘルニアを発症しやすくなってしまう傾向がある。
従って、我々人間は日常生活における姿勢に十分注意を払い、背骨の歪みを最小限に抑えることで腰痛などを予防できるのではないだろうか。
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